アメリカのビザ取得【面接で注意すべきポイントを解説】

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海外移住や海外で就労するには、ほとんどの場合その国のビザが必要です。

 

ビザを取得するまでのプロセスと難易度は、国やそのときの国際情勢によって大きく異なってきます。今回は私たちの経験をもとに、アメリカのケースをご紹介します。

 

 

アメリカビザの種類

アメリカに旅行する際にも、電子渡航認証システム (ESTA)をネットで申請する必要がありますよね。

 

同じようにアメリカに長く滞在するには、米国国民であるか永住権を持っている方を除き「非移民ビザ」が必要となります。その種類、なんと40以上もあるようで渡米の目的や職業によって細かく分類されているのです。

 

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例えば次のようなものがあります。

 

  • スポーツ選手:B-1
  • 芸術家・芸能人:P
  • 医師:J-1 / H-1B
  • 外交官:A
  • 婚約者(フィアンセビザ):K-1
  • 学生(学問・語学学生):F-1
  • 学生(職業訓練):M-1
  • 投資駐在員:E-2
  • 貿易駐在員:E-1
  • 科学・芸術・教育・ビジネス・スポーツの分野で卓越した能力を有する外国人:O-1

 

・・・「卓越した能力」?

ってまるで超能力者みたいですが、ひたすら目を引くこのビザ、最近渡辺直美さんが取得されたことで話題にもなったアーティストビザと言われているものです。これはアメリカビザの中でも最も取得が難しいものだそうで、快挙とすら言われています。すごいですね!!

 

就業ビザの取得に関しては、会社のサポート(正確には会社の弁護士さん)が必要です。就職活動の面接の時点で、ビザサポートが必要である旨は伝えておく必要があります。そしてビザの種類は、その会社に指定されることになります。私たちの場合、夫はEビザで、私はその配偶者ビザを取得することになりました。

 

内定をもらってからというもの、ビザに関する情報を調べまくりましたが、ビザが取れなかったというブログ記事が多く、ぞっとしました。せっかく海外の会社から内定をもらったのに、ビザが下りないかもしれないなんて・・・やはり海外就職のハードルは高い!当日まで不安でいっぱいで、正直、ビザが下りるかどうかは最後の最後まで全くわからない状況でした。だめでも落ち込まないぞ!というくらいの覚悟でしたね。でも安心してください、これはビザが下りた話です!(笑)

 

取得プロセス

下記の米国国務省ホームページに申請方法が記載されていますので、それに従って進めていきます。

travel.state.gov

 

ざっくりと、

  1. 書類申請
  2. DS-160(オンライン申請のこと)
  3. 面接予約(オンライン)
  4. 面接(アメリカ大使館)

という流れになります。

書類〜面接予約

まず、「1. 書類申請」は内定先の会社の弁護士さんを通して行われます。こちらからは、求められた書類を作成して弁護士宛に送付します。それをもとに弁護士さんがいい感じに書類を作成して申請してくれました。

 

「2. DS-160(オンライン申請)」は自分で手続きしますが、難しいものではありませんでした。オンラインで必要情報を登録し、規定サイズの顔写真をアップロードします。写真の規定はかなり厳しいので注意してくださいね。申請時期は、弁護士さんに言われた期日までに行います。家族一人一人に必要なので、配偶者の私も登録しました。

 

「3. 面接予約」はオンラインでの登録になります。面接場所はアメリカ大使館(溜池山王)で行われ、開館は平日のみになります。

面接

予約当日の流れを説明したムービーを発見したので、イメージトレーニングにどうぞ!

jp.usembassy.gov

 

「アポイントメントタイム」は大使館の外に到着する時間のことなので、この時間よりも前に入っていなくても大丈夫です。時期によっては大使館前に行列ができているそう。私たちが行った時間帯は、開門前だったのですが、すでに数人並んでいました。学生のグループのようで、陽気で楽しそうでした。(笑)こっちは今後の人生がかかっているので、ガチガチに緊張しまくりです。

 

荷物検査が厳しいので、必要書類以外は持ち込まない方がよさそうです。その後、書類を預けて受付番号を取ったら、呼ばれるまで待機します。数字順ではなく、ランダムに呼ばれるスタイルで緊張感をあおってきますので覚悟してください。(笑)

  

さて、いよいよ私たちの番がきました。ここで私たちが気をつけたのは、

 

  • 余計なことを言わないこと
  • アメリカに移住したい感を出さないこと(笑)
  • 提出書類の内容に沿った回答をすること

 

現在のアメリカは、移民を増やさないという政策の中にあるので、お仕事の都合でやむなく一定期間のみ行くんですというスタンスいくのがコツです。間違えてもアメリカにずっと住みたいんですと言ってはいけません。

 

あとは、提出書類と面接での回答に矛盾のないよう、書類に記載されていることは頭に入れておく必要があると思います。ほとんどの書類は会社側が作ってくれたものだったのですが、あまりにも長文の英語で、読み終えるまでに結構な時間がかかりました。

 

面接に向けて、英語で想定質問とその回答を作って、二人で練習もしました。練習のときは、「日本ではなく、なぜアメリカで仕事したいの?」「(数年後日本に戻る想定で)日本に帰ってきたら、そのスキルをどんな風に活かしたいの?」だとか、タフな質問も練習していましたが、当日は簡単なことしか聞かれませんでした。

 

お仕事内容に関する質問は3〜4つ程度ありましたが、「この仕事を具体的に教えて」だとか「何年間行くの」だとか、どれも簡単なもの。5分程度のやりとりを経て、

 

"Hmm okay, approved"

 

たった一言、こう言われました。あっさりすぎて、逆に戸惑いました。「ええ、今なんて?!」という感じ。結果はこんな感じで、その場で言い渡されちゃいます。

 

あの専門的な仕事内容についての膨大な書類を、面接官が理解しているとは思えませんので(笑)、もしかしたら書類審査の段階である程度の結果は決まっていたのかもしれませんね〜

 

【考察】なぜビザが下りたのか?

「夫がなぜビザが取得できたか?」それは私たちにはわからないことで、逆にビザが取れなかった方も、「なぜ取れないのか?」の明確な理由はわかりません。ただ、可能性として考えられるのは次の要素だと思います。

  • 内定先の会社が、これまでたくさんの日本人にビザを発行してきた実績がある
  • 夫のポジションが、アメリカ人でできる人が少ない領域である
  • Eビザが他のビザよりも取得しやすい(予想)

 

とはいえ、ビザ取得が難しい状況であることは間違いありません。

 

日本の会社からアメリカ駐在を任命されたのに、ビザが下りなかったという話も聞きましたし、同じEビザでも何度もトライしてダメだった、というブログも見かけました。正直なところ、あとは運としか言えませんよね・・・できる限りの準備をして臨むのみです。がんばりましょう!!